本年も引き続き、「予防」意識が強く求められています。
ウイルスから身を守るには、マスクを着け、手指を消毒します。
暮らしのトラブルを「予防」するには、早めのご相談が大切です。

Q&A

[裁判1]『不法行為』って何?

Aさん
Aさん

Bさんが私の駐車場に勝手に車をとめています・・・
「無断駐車禁止 違約金5万円」という看板があるので
約束どおり、Bさんに5万円を支払ってもらえますよね?

「約束どおり」とはいきませんが、
「不法行為」として裁判を起こし、相当額の賠償を得た例があります。

要するにこういうコト

Aさんは、Bさんを訴えることができますが、裁判所は、Aさんが実際に被害を受けた額の賠償しか認めません。同様の事例で、Bさんに2000円程度の賠償しか認めなかった裁判例があります。

約束は「契約」として成立している?

約束が契約として成立していれば、通常、約束どおりにお金を請求できます。
契約が成立するには、全員が合意していなければなりません。
ですから、看板の内容をBさんが見て承諾していなければ、契約は成立しません。

裁判例では、誰でも見られる場所に看板が掲げられていたにもかかわらず、
そもそも駐車した人が看板を見ていなかった
看板を読んでも内容を理解していなかった
として、契約の成立が否定されました(東京地判H29.2.15、東京地判H29.10.20参照)

Aさん
Aさん

契約がなくても無断駐車は違法行為なんだから5万円払ってよ!

不法行為に基づく裁判

契約がなくても、違法行為によって被害を受けているならば、裁判所に被害の賠償を求めることができます(民法709条)。
Aさんは、無断駐車による被害を受けていますから、Bさんを訴えることができます。

ですが、裁判所は、以下の裁判例のように、無断駐車によって「通常生じたであろう被害額」の賠償しか認めません。

東京地判平成29年10月20日

原告は、Aさんと同じく5万円の賠償を求めました。
しかし、裁判所は、①~③の事情から、2000円相当の賠償しか認めませんでした。
①無断駐車の時間は約1時間
②本件駐車場の平均賃料は1時間約34円
 近隣の駐車場料金の相場は、最大でも1時間900円
③本件駐車場の敷金・礼金は各25000円

時間とお金をかけて裁判を起こし、相当額の賠償を求めるよりも、
Bさんと交渉して、納得のいく金額を早く支払ってもらう方が、
お互いにとってよいかもしれません

自力で対処するのは危険!

タイヤをロックしたり、車を無理に動かそうとしたりすると、かえって不法行為として相手から訴えられてしまうリスクがあります。
裁判手続によらずに自力で被害を回復することは、例外的な場合を除き、法律上認められていません(自力救済の禁止)。
どうすべきかお悩みの方は、相談ください。


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