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Q&A

[裁判3]とにかく謝って欲しい

Aさん
Aさん

Bさんが、私の土地を無断で使っている・・・
「裁判でもなんでも起こせ」と開き直られた
許せないので、とにかく謝ってほしい!

悪いことをしたのなら、しっかり謝ってほしいですね
ただ、Bさんに謝罪を強制することはできません

要するにこういうコト

名誉毀損(めいよきそん)の場合でない限り、相手に謝罪を強制することはできません。
交渉次第となりますが、尋問や和解の中で、謝ってもらえることがあります。

謝罪は強制できない

法律には「受けた被害はお金で賠償してもらってください」というルールがあります(金銭賠償の原則(民法417条))。
ですから、「お金はいらないけど、納得がいかないから謝ってほしい」という主張は認めまられません(懲罰的損害賠償の否定)。
原告が、Aさんと同じようにBさんに謝罪を求めた事案がありましたが、裁判所はAさんの主張を認めませんでした(東京地判R2.9.16参照)

強制的に謝らせることはできませんから、「こちらも妥協するところは妥協するから、そちらも謝るべきところはしっかり謝ってくれ」と交渉します。

名誉毀損の場合は?

名誉毀損の場合には、相手に謝罪広告を出させることができます(民法723条)。
失われた名誉は、お金だけでは十分に回復できないと考えられているからです。

※ただし、裁判所が、「謝罪の必要がない」と判断した事例もあります。

参考判例・条文

民法(明治二十九年法律第八十九号)

(不法行為による損害賠償)
第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
(名誉毀損における原状回復)
第七百二十三条 他人の名誉を毀損した者に対しては、裁判所は、被害者の請求により、損害賠償に代えて、又は損害賠償とともに、名誉を回復するのに適当な処分を命ずることができる。

謝罪広告事件(最大判昭和31年7月4日)

原判決の是認した被上告人の本訴請求は、上告人が判示日時に判示放送、又は新聞紙において公表した客観的事実につき上告人名義を以て被上告人に宛て「右放送及記事は真相に相違しており、貴下の名誉を傷け御迷惑をおかけいたしました。ここに陳謝の意を表します」なる内容のもので、結局上告人をして右公表事実が虚偽且つ不当であつたことを広報機関を通じて発表すべきことを求めるに帰する。されば少くともこの種の謝罪広告を新聞紙に掲載すべきことを命ずる原判決は、上告人に屈辱的若くは苦役的労苦を科し、又は上告人の有する倫理的な意思、良心の自由を侵害することを要求するものとは解せられないし、また民法七二三条にいわゆる適当な処分というべきであるから所論は採用できない

最高裁.裁判例結果詳細(https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=57386),2021-3-15参照(外部リンク)

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